「最高値更新」の報道が続く今、投資しても「高値づかみ」になるだけ?

日本の株式市場が連日、高値更新を続けています。この原稿を書いているのが9月22日時点で、日経平均株価は、9月19日につけたザラ場高値の4万5852円を更新できずにいますが、恐らく更新は時間の問題でしょう。4万5000円台に乗せた次のターゲットは5万円です。

もちろん、このように楽観的な“イケイケ”の雰囲気になっている時ほど、注意が必要であるのも事実です。振り返れば、1989年12月がまさにそうで、3万8915円という高値をつけた時、マーケット関係者の間では、「日経平均10万円説」が、まことしやかに言われていました。

すでにバブル期高値である3万8915円を17.8%も上回っている今の株価は、割高ではないのでしょうか。新NISAやiDeCoでこれから資産運用を始めようとしている人たちは、そのように思って、資産運用を始めることに躊躇しているのではないでしょうか。

でも、安値がいくらなのかは誰にもわかりません。

今の時点で資産運用を始められない人は、将来的に株価が大きく調整する局面があったとしても、「まだ下げるはずだ」などと考えて買うことができず、ところがしばらくして株価が反転・上昇した時には、「買い時を逃してしまった……」などと言って、これまた買うことができず、いつまで経っても資産運用に踏み切れない、という状況になってしまう恐れがあります。

結論から申し上げると、もし将来のために資産運用が必要だと思っているならば、今の株価水準に関係なく、とにかく始めなければ話にならないのです。