「増やしたい消費」、6年前比で回答に変化
仮に所得が増加した場合、人々はどんな分野の消費を増やすのか。内閣府の調査結果を経年で比較してみると、はっきりとした変化が見て取れる。
2019年では「旅行やレジャー」「貯蓄」が群を抜いていたが、直近の25年の結果は「食費」に軍配が挙がっているのだ。さらに「特に増やすものはない」との回答も多く、その存在感が際立っている。
所得が将来にわたり増加した場合の消費の変化
ただし、19 年の調査では「特に増やすものはない」という選択肢がないことから単純な比較は難しいという注意点がある。
その点を踏まえて25年の調査結果で最も多かった回答を見ると「食費(外食以外)」で4割弱となっている。特に年齢層が高いほど増加していることが明確に分かる。
調査の別の質問では「現在、支出を減らしている分野」も聞いており、その答えも食費がトップだった。その点と照らし合わせると、余裕があれば食費を増やしたい、あるいは元の水準に戻したいと考えている人が多いことがうかがえる。