パフォーマンスが際立つ「WCM世界成長株厳選ファンド」

マネックス証券の売れ筋トップ10に7月にランクインした「WCM世界成長株厳選ファンド(予想分配金提示型)」は、日本を含む世界の市場に上場する株式を投資対象として、わずか34銘柄で運用ポートフォリオを組んでいる厳選投資型のアクティブファンドだ。実質的な運用を担当しているのは、米国に本社のある運用会社WCMインベストメント・マネジメント・エルエルシー。ファンドの目論見書にはグローバル成長株の運用で定評のある運用会社として紹介されている。2024年12月末時点での運用資産残高は917億米ドル(約13兆7500億円)ということなので、ブティック型の運用会社といえる。同ファンドの銘柄選定の基準は、「参入障壁の持続可能性、企業文化、構造的成長力、バリュエーションなど」とし、ボトムアップ・アプローチを通じて銘柄を厳選のうえ、30~50銘柄程度に集中投資するファンドになっている。

「WCM世界成長株厳選ファンド(予想分配金提示型)」の運用実績は、2025年7月末時点で過去1年間が65.58%、過去3年で130.03%になっている。これは、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(愛称:オルカン)の1年で15.79%、3年で72.92を大きく上回るとともに、グローバル株式のアクティブファンドとして人気では上位にある「インベスコ 世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)」(愛称:世界のベスト)の1年16.90%、3年の82.77%をも上回る成績になっている。2025年になってからの動きでも「オルカン」や「世界のベスト」を上回っている。同ファンドの愛称は「ネクスト・ジェネレーション」という。過去1年あまりにわたって株式アクティブファンドの人気を二分してきた「世界のベスト」と「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」と競い合って、愛称のように「次世代」の主役にもなり得るパフォーマンスを残している。今後の展開が注目される。

 

執筆/ライター・記者 徳永 浩