60歳以降で急増する非正規雇用、男女で異なる傾向も
高い就業意欲とは対照的に、60歳を境に雇用形態には大きな変化が見られる。役員を除く雇用者のうち、非正規の職員・従業員の比率を男女別に見ると、男性の場合、55~59歳までは10.3%と低い水準だが、60〜64歳で41.3%、65〜69歳で67.8%と、60歳を境に大幅に上昇している。
女性は55〜59歳の時点ですでに58.1%と半数以上が非正規雇用だが、60〜64歳では72.6%、65〜69歳では83.2%とさらに高まる。全体的に男性と比較して、女性は各年齢層において非正規の職員・従業員の比率が高い傾向にある。
非正規雇用の内訳にはパート、アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託などが含まれる。特に60歳以降は定年退職後の再雇用制度などにより、正社員から嘱託やパートへの転換が多く見られる。