2.次のボーナスまでの「お金の不安」のために「12万円」残してみる

毎月のやりくりの不安、というのはあなたのウェルビーイングを大きく下げてしまう要素です。「クレカの引き落とし大丈夫かしら?」とか「給料振込日の直前に焦るのはもうイヤだ!」と思っている人は、心穏やかに過ごせていません。そこで提案です。ボーナスの一部を「予備資金」として残しておきましょう。

毎月1万円くらい赤字になることがあるようなら6万円を、毎月2万円くらいの安心を確保しておきたいのであれば12万円をボーナスから残して、銀行に定期預金にしておきます。

多くの銀行は当座貸越といって、その金額の一定割合までマイナスになっても口座を維持してくれる仕組みがあります。

「たまにクレカの引き落とし、残高不足で失敗しちゃうんですよ」という人は特に、当座貸越できる体制を作っておくことをおすすめします。

もちろん、マイナスにならずにすめば、その金額は貯金として残ります。定期預金は解約することもできます(中途解約時には預入時の金利がもらえず、金利が低くなることがある)。

もし、マイナスのまま次のボーナスがやってきたら、ちゃんと残高を埋めておくことを忘れずに。

3.投資を通じて将来に向けた資産形成を行ってみる

未来のお金の不安もまた、ファイナンシャル・ウェルビーイングにとっては解消していきたいテーマのひとつです。未来のお金の不安のやっかいなところは、もやもやとしていてスッキリ解消することは難しいところです。

ぼんやりとしたお金の不安を解消していくひとつの力となるのは、資産残高が少しずつ増えていくことです。「お金がある」という事実は、不安を少し軽くしてくれます。

ボーナスをきっかけにして投資をスタートしてみることは、確実な資産形成の第一歩になります。できれば毎月の積立投資を設定してほしいのですが(NISAのつみたて投資枠、iDeCoを活用するとよい)、ボーナスのたび「お気に入りの会社の株を1社ずつ買う」のようなやり方で少しずつ投資額を増やしていくのもいいでしょう。

投資は短期的な売買で稼ごうとすると負担が重くなります。長期的な視点で増やしていくと考え、売買頻度は低く(できれば5~10年、あるいはそれ以上持ち続けるつもりで)設定してみてください。

また、一般的な資産運用のイメージとは異なりますが「自分へ投資」というのもアリです。資格試験や専門的な勉強をすることにお金を使うこともボーナスのタイミングで考えてみましょう。もしかすると、数年後にキャリアアップに結びつくかもしれません。

後悔のないボーナス活用を

毎月の給与からのやりくりでは実現できない消費が実現できるのが、ボーナスの大きな魅力です。

満足度の高い消費、毎月のやりくり不安の解消、そして将来に向けた備えと、使い道もさまざまです。

どうアレンジしていくかを自分で決めることもウェルビーイング的にはポイントです。誰かに決められたことに従うより、自己決定したほうが私たちの満足度は高まるからです。

自分のボーナスの使い道、なんとなくではなく自分で考え、自分の幸せや満足の最大化のために上手に使ってみてください。