前月差プラス3.9、「米国関税、政局…今のところ大きな影響なし」の声
中国の景気の先行きについて景気ウォッチャーたちはどう見ているのか。2025年6月9日に内閣府より公表された中国の5月の景気の先行き判断DIは43.9と、前月差プラス3.9。なお、全国平均の44.8と比較すると0.9下回る結果となった。
2025年5月景気の先行き判断DI
中国43.9(前月差プラス3.9)
全国44.8(同プラス2.1)
家計と企業、そして雇用に関する景気の先行きについて中国の景気ウォッチャーたちの代表的なコメントを見ていこう。
一般レストラン「備蓄米の放出はあるが、ブランド米から備蓄米への切替えにはちゅうちょする。食材価格の高騰で利益の確保が困難な状況が続く。ゴールデンウィーク前の値上げにより、常連客の来店頻度が下がることが懸念材料」(家計動向関連…判断:□不変)
輸送業「米国の関税や政局の動向が懸念されるが、大きな影響はないとみる」(企業動向関連…判断:□不変)
人材派遣会社「米国の関税の動向が不明であるため先が見通せない。求人企業の需要に変化は今のところないが、自動車関連を中心に求人数を絞る動きが出ることを警戒」(雇用関連…判断:□不変)
なおその他の特徴コメントとして一部からは「やや良好」との声も挙がった。
スーパー「燃料油価格定額引下げ措置や備蓄米対応、賃上げなど、少しずつではあるが、景気回復への動きが見える」(○やや良)
●前編「【中国の景気の現状は?】前月比プラスで全国並みも、「注文が50~60倍入ってくる」ウォッチャーの業種とは「2025年6月公表最新調査」」