第37回のマーケットトークです。

今回のテーマは地政学リスクとスイスフラン円の動向、ドル円相場の振り返り、そしてタカ派と受け止められたFOMCの分析です。さらに、市場最高値に迫っているスイスフラン円相場が示唆するもの、今後の注目ポイントといった流れでお伝えします。

出所:内田氏

年初来のドル円相場を見ますと、上値が継続的に切り下がってきています。一方で、4月に140円割れを示した後、下値も徐々に切り上がってきており、一旦節目を抜けたとも映ります。6月16日週(以下:今週)は主要通貨の中でドルが全面高となりました。一方で日本円は非常にさえない動きを示し、その結果ドル円相場は145円台後半まで上昇する場面も見られました(2ページ)。(※)収録後の20日の引けは146円台。

 

また、VIX指数は20.3まで上昇しました。20を超えおり、リスク回避的な動きではありますが、4月の相互関税発表後に比べれば落ち着いた水準です。市場はそこまで戦線が拡大するとは見ておらず、やや楽観的な見方にとどまっていると思われます。一方で、供給不安によって原油先物相場は4カ月ぶりの水準まで上昇しています(3ページ)。