業績は過去最高、新規連結と分譲の粗利改善が貢献 5期連続の増収増益が視野
次に業績も確認しましょう。コロナ禍に利益がやや落ち込みましたが、以降はおおむね順調です。2025年3月期まで4期連続の増収増益となっています。
2025年3月期は売上高から純利益まで過去最高を更新しました。直前の予想比でも、営業利益から純利益まで上振れて着地します。2024年4月に連結したUDS社が寄与したほか、住宅分譲の粗利益の増加が貢献しました。またベトナムの好調を主因に海外部門が黒字化したことも利益を押し上げました。
好調は今期(2026年3月期)も続く見込みです。売上高は前期比24.1%増、事業利益は同
7.9%増を計画します。住宅分譲の平均単価の上昇や収益不動産の売却増が、これらをけん引する見通しです。
なお、純利益は同0.2%増とほぼ横ばいの予想です。これは芝浦の開発プロジェクトに関連し既存ビルの解体に伴う特別損失、および金利コストの増加が見込まれることが影響します。
【野村不動産ホールディングスの業績予想(2026年3月期)】
・売上高:9400億円(+24.1%)
・営業利益:1220億円(+2.6%)
・事業利益:1350億円(+7.9%)
・純利益:750億円(+0.2%)
※()は前期比
※2025年3月期時点における同社の予想
※事業利益=営業利益+持分法投資損益+企業買収に伴い発生する無形固定資産の償却費+海外部門におけるプロジェクト会社の持分売却損益
出所:野村不動産ホールディングス 決算短信