野村グループのデベロッパー、住宅とオフィスに強み 芝浦で大規模開発

野村不動産ホールディングスは大手のデベロッパーです。野村證券の資産管理会社として1957年に設立され、1961年に住宅の開発で事業を開始しました。野村ホールディングスの持分法適用会社であり、株式の36%超は同社の保有です。

中核事業は不動産の開発です。取得した土地に建物を建て、その販売や賃貸で投資額を回収します。用途は戸建てやマンションといった住宅のほか、オフィスビルや商業施設などさまざまです。主なブランドはマンションの「プラウド」シリーズ、オフィスビルの「ピーエムオー」や「エイチワンオー」です。

規模の大きい開発は足元で「ブルーフロント芝浦(芝浦プロジェクト)」が進んでいます。東日本旅客鉄道と共同で開発するもので、JR浜松町駅の周辺に建築する2つの高層ビルがプロジェクトの中心です。高層ビルはオフィス・ホテル・商業施設・住宅としての活用を計画しており、野村不動産ホールディングス自身も本社を移転する計画です。高層ビルの1つは2025年2月に竣工しており、同年9月の開業を予定します。

不動産開発以外では、サービス型の事業も展開します。顧客へ不動産に関連するサービスを提供し、その報酬を得るビジネスです。サービス型の事業は資産運用や不動産の仲介などが中心です。

【野村不動産ホールディングスのセグメント情報(2025年3月期)】

※CRE(Corporate Real Estate):企業不動産
※事業利益=営業利益+持分法投資損益+企業買収に伴い発生する無形固定資産の償却費+海外部門におけるプロジェクト会社の持分売却損益

出所:野村不動産ホールディングス 有価証券報告書および決算短信