2期連続の最高業績が視野 新エリアとイベント好評で下期に巻き返し
次に業績です。オリエンタルランドは新型コロナウイルスの影響で2021年3月期に542億円の最終赤字に転落しました。以降は強い回復が続いています。
2024年3月期は売上高および各段階利益はいずれも過去最高を更新しました。業績をけん引したのは来園者数の増加およびゲスト単価の改善です。来園者数は、開業40周年のイベントやインバウンドの復調などが追い風でした。ゲスト単価の改善は、変動価格制による高価格帯チケット構成比の上昇や、40周年に関連する商品や飲食の好調などが影響しました。
2025年3月期も増収増益を見込みます。達成すれば、業績は2期連続で過去最高を更新する計画です。
とはいえ、増収率および増益率は落ち着く見通しです。増加率は売上高が10.7%増、営業利益で2.8%増と、2024年3月期のそれぞれ28.0%増と48.8%増から低下を予想します。コロナ禍からの回復には一服感があります。
【オリエンタルランドの業績予想(2025年3月期)】
・売上高:6848億円(+10.7%)
・営業利益:1700億円(+2.8%)
・純利益:1205億円(+0.2%)
※()は前期比
※同第3四半期時点における同社の予想
出所:オリエンタルランド 決算短信
通期予想に対する進捗率は第3四半期時点で売上高が73.8%、営業利益が79.4%と、おおむね順調です。上半期は予想に未達で、取り組みが懸念されていましたが、第3四半期に巻き返しとなりました。新エリアの「ファンタジースプリングス」や季節イベントが好調で、来園者数やゲスト単価が伸長したようです。
第4四半期は映画「シュガーラッシュ」や「ダッフィー&フレンズ」関連のイベントが開催されました。業績は予想に到達したのでしょうか。本決算は4月28日に公表の予定です。