入園者数で世界的、累計8億人超 3300億円でクルーズ事業にも参入
まずは企業の概要を押さえましょう。
オリエンタルランドは東京ディズニーリゾートの運営企業です。1983年に東京ディズニーランドを、2001年には東京ディズニーシーを開業しました。累計の来園者数は2022年に8億人を突破します。京成電鉄と三井不動産らが1960年に設立した企業で、両社は現在も大株主です。特に京成電鉄は持分法の親会社にあたります。
事業は主にテーマパーク事業とホテル事業の2つです。これらは米ディズニーからのライセンスに基づいて運営されています。またテーマパーク周辺の商業施設やモノレール事業も手掛けます。なお、海外向けの売り上げはありません。国内で完結するビジネスといえます。
【オリエンタルランドのセグメント情報(2024年3月期)】
テーマパーク事業はチケット販売などのアトラクション・ショー収入が中核です。次いで商品の販売にかかる収入、飲食物の販売にかかる収入が売り上げを支えます。これらから仕入れにかかる費用や人件費、建物や装置の償却費などを差し引いたものが主な利益です。
【テーマパーク事業の売上高の内訳(2024年3月期)】
・アトラクション・ショー:2492億円
・商品販売:1654億円
・飲食販売:898億円
・その他:94億円
出所:オリエンタルランド 有価証券報告書
新事業として注目されるのがクルーズ事業です。オリエンタルランドは2024年7月、日本でディズニークルーズを展開すると発表しました。総投資額は3300億円を見込みます。
ディズニークルーズはアメリカで1998年に就航しました。2025年12月にはシンガポールでも就航の予定です。オリエンタルランドは日本郵船と提携し、2028年度の就航を目指します。