売却での「後悔なし」が最多、ただし悔やむ声も

最後に、「売却で後悔した点」に関する調査結果も見ておこう。

出所:株式会社LIFULL「東京圏のマンションの売却に関する意識調査」

「後悔した点はない」と答えた人が最も多く、全体の43.5%を占めた。多くの人が納得感をもって売却できた実態がうかがえる。

一方で、「もっと高い価格で売却できたかもしれなかった」(28.8%)、「売却後にエリアの価値が高まった」(13.5%)という声も。利益が出たとしても、「あと少し待てばもっと良い条件で売れたのでは」と、タイミングに関して悔いが残る人も一定数いるようだ。

そのほか、「予想より多くの税金がかかってしまった」(15.1%)、「住み替え先の住まいに満足できなかった」(9.0%)など、税金面や売却後の生活にまつわる後悔も挙がっている。

どうしても「売ること自体」に意識が集中しがちだが、“その後”について事前にきっちり調べておくことも、後悔を減らす一助となりそうだ。

マンションの売却は生活の転機であると同時に、大きな金額が動く資産取引でもある。納得のいく判断をするためには、冷静な状況整理と先を見据えた準備が大切になるのではないだろうか。

《調査概要》 調査名:「東京圏のマンションの売却に関する意識調査」 調査主体:LIFULL HOME'S 調査期間:2025年2月14日~2月17日 調査対象:東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の主要市区で自分か配偶者か両親の居住歴があり、自分か配偶者か両親の名義だったマンションを過去4年以内に売却した25~84歳の男女 有効回答数:508人 調査方法:インターネット調査