原子力の比重が大きめ、7基を再稼働 「イオ光」や「マイネオ」も
まずは企業の概要を解説します。
関西電力は関西地盤の電力会社です。戦後の再編に伴い、1951年に発足しました。1970年の日本万博(大阪万博)では、原子力発電所から電気を供給し「原子の灯」をともしたことで有名です。2025年4月開催の大阪・関西万博では会場でEVバスの運行や水素発電の実証などを行います。
関西電力の特徴は電源構成にあります。原子力発電の割合が比較的高く、2023年度は販売電力の27%を占めました。
【主要な電力会社の原子力発電の割合(2023年度)】
・東北電力:―
・東京電力:―
・中部電力:―
・関西電力:27%
・中国電力:―
・四国電力:20%
・九州電力:39%
出所:各社の電源構成・非化石証書使用状況・CO2排出係数
原子力発電所は2012年までに全基が停止します。以降、安全が確認されたものから稼働を再開している状況です。関西電力も一時は原子力発電がゼロになりました。
現在、原子力発電は全国で14基が再稼働しており、うち7基が関西電力の運転です。関西電力では2024年3月期に原子力発電による発電量が13期ぶりに火力発電を上回りました。
電力以外では、ガスの販売やエネルギー関連のサービスも中核事業です。また「イオ光」や「マイネオ」といった情報通信サービスや、不動産に関連する事業も展開しています。
【関西電力のセグメント情報(2024年3月期)】