主要通貨対ドル変化率やドル円の動向

3月17日週の主要通貨の対ドル変化率も見ていきましょう。1番弱かったのはユーロです。先にご説明した通り、材料の出尽くしによりユーロドルが1.08台まで下がりました。その次に弱かったのが円です。円全面安の場面が何回かありました。
米ドルはポンドと円の間に位置していました。今週はFOMCのあとドル安となりましたが、それにも増して円が弱く、さらにユーロが弱かったという相場でした。

こちらが3月17日週のユーロドルの動きです。典型的な「Buy on rumor Sell on fact」、つまり噂で買って事実で売るという流れでした。たとえば財政拡張の話は先週から出ていたわけですが、議会で可決されたことをもって事実が出たことから、100ポイント以上ユーロ安ドル高が進みました。そしてユーロ安ドル高がドル円150円台到達の立役者ということになったわけです。

長期金利も見ていきます。ドイツは財政拡張となり長期金利は2週間前から大きく上昇していました。3月17日週はその反動で12ベーシスポイント(0.12%)と大きく金利が低下しました。
後述しますが、米国もFOMC後、金利が低下しています。一方の日本は金利が上昇しました。ただ、ごくわずかで1ベーシスポイント(0.01%ポイント)程度、上がったにすぎません。
3月17日週の動きを整理するとは他国の金利が下がって、円の金利は上がったものの円安だった、ということになります。こうした動きを見ても円そのものが弱く、投機筋の円ロングもかなりの水準まで積み上がっており、これ以上の円買いは無理だったと考えられます。