◆パフォーマンスのトップは「ATMX+」

個別ファンドの月間騰落率(ブル・ベア型、通貨選択型を除く)では、「エマージング株式型」の「iFreeNEXT ATMX+」の20.93%がトップになった。以下、「香港ハンセン指数ファンド」の13.68%、「iFreeActive チャイナX」の13.55%、「HSBC中国株式ファンド(3カ月決算型)」の12.59%など、中国株式に投資するファンドが軒並み上位を占めた。トップに立った「iFreeNEXT ATMX+」は、中国の「FANG」ともいえる「アリババ」「テンセント」「メイトゥアン・美団」「シャオミ・小米」の4銘柄を核として大手ハイテク企業を合計10社組み入れた指数「ATMX+」に連動する運用成果をめざす。

中国は不動産バブルの崩壊から、経済成長率が大幅に鈍化し、「日本化」といわれる少子高齢化も重なって将来の成長期待も損なわれてしまった。しかし、今年大きな話題になった生成AI(人工知能)「DeepSeek」によって、改めて米国に対抗するハイテク大国であることを思い起こさせることになった。中国株は、これまで物色の圏外に置かれてきただけに、人気に火が付いた後に燃え上がる火力が強くなった。

◆「フィデリティ・グロース・オポチュニティ」が利回りでトップを継続

分配金利回りのトップは前月に続いて「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンドD」の33.33%だった。第2位、第3位も前月同様に「JPMアメリカ成長株ファンド(ヘッジなし、毎月)予想分配金提示型」の29.43%、「フィデリティ・米国株式ファンド F」が27.48%だった。第4位に、「イノベーション・インサイト世界株式戦略ファンド(予想分配金提示型)」(26.82%)が前月の第6位からランクアップし、前月第4位だった「アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信Dコース(毎月決算型、為替ヘッジなし、予想分配金提示型)」(26.35%)が第5位に後退した。

執筆/ライター・記者 徳永 浩