導入理由は「よい制度と思ったから」が6割
従業員の老後の資産形成を支援する企業型DC制度の導入状況はどうなっているのか。米独立系資産運用会社キャピタル・インターナショナルが24年5月に実施した「確定拠出年金(DC)に対する小規模企業オーナー意識調査」では、登録上従業員数30人以下の企業型DC導入済471社と同非導入990社、計1461社から回答を得た。
導入済企業に聞いた「導入のきっかけ」は「自ら情報収集をしてよい制度と思ったから」が58.2%を占めた。中でも「従業員規模1~4人」の企業では73.5%と特に高い結果となった。企業の経営者自らが選択して導入したということだが、実際にはどのような点が良いと評価されたのだろうか。
「企業型DCを導入してよかった点」という質問についての回答は、1位が「所得税・住民税の負担軽減」54.1%、僅差で「役員も老後資産準備ができる」51.4%、そして「福利厚生の充実による他社との差別化」48.0%と続いた。
よかった点には企業型DCの代表的な特徴が列挙されたが、労使ともにメリットのある理由が上位に挙がっており、制度としての魅力を表しているといえそうだ。