◆アクティブファンドの行方は?
前月は第4位にまでランクが上がった「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンドDコース(毎月決算・予想分配金提示型・為替ヘッジなし)」は、第6位に後退した。日本を除く世界の株式市場を対象とし、ボトムアップリサーチで長期的に成長が期待できる企業を選定して割安な段階で投資するファンドだ。12月末時点での組み入れ銘柄数は91銘柄で約500銘柄を組み入れている「S&P500」よりかなり絞り込んだ企業で構成されている。12月末時点での過去1年間のトータルリターンは55.66%で「S&P500」の30.5%を大幅に上回る成績になっている。毎月決算型のファンドであるため、NISAの対象ファンドではないが、2024年10月から毎月1万口当たり400円(税引き前)の分配金を出している。長期の資産形成に資するファンドとはいい難いものの、高いリターンを出して安定的な分配金も出しているため、高齢な投資家が年金に加えて分配金を使うというニーズには合っているファンドだろう。
一方、「MUFG ウェルス・インサイト・ファンド(標準型)」は株式や債券、リート(不動産投信)等に幅広く分散投資して12月末時点で過去1年間のリターンは16%をあげている。NISA成長投資枠の対象ファンドであり、過去3年で29.9%のリターンなど安定的な収益を重ねている。三菱UFJ銀行の取り扱いファンドを代表するファンドの1つとして根強いニーズに支えられている。
執筆/ライター・記者 徳永 浩