ボーナス妥結額平均は過去最高の約90万円

今回参考するのは厚生労働省が2025年1月 17 日に公表したボーナス妥結額に関する調査。妥結額などを把握できた、資本金 10 億円以上かつ従業員 1000 人以上の労働組合のある企業 324 社を対象に21業種でボーナス妥結額の加重平均を算出している。

調査によれば、調査対象全体の平均は89万1460円で、コロナ禍前の2019年に記録した86万8604円を超えて過去最高を更新した。

1位は再編に揺れる「あの業界」

ボーナス妥結額ランキング1位~10位の業種について見ていこう。

 
出所:厚生労働省 「令和6年 民間主要企業年末一時金妥結状況」
 

1位は「自動車」で103万8777円。5年連続で世界販売台数トップのトヨタ自動車を擁し、世界的に高い競争力を誇る日本の自動車産業。

一方で現在はガソリン車から電気自動車(EV)への大転換期とも言われている。テスラやBYDが存在感を高めており、EV市場は競争が激化。EVにシフトするのか、しばらくはハイブリッド車を投入するのか、各社とも難しい経営判断を迫られている。

そのような中で日産自動車は業績が悪化。12月23日には本田技研工業との経営統合に向けて本格的に協議に入ったことが伝えられた。今後も日本勢が競争力を維持できるのか予断を許さない状況だ。

●前編「年末一時金、平均はいくら?「冬のボーナス額ランキング」11位~21位を公表【最新結果】」