楽天証券の投信売れ筋ランキングの2024年12月のトップ5は前月と同様に「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、「楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド」、「楽天・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)」、「楽天・全米株式インデックス・ファンド」だった。また、前月第8位だった「iFreeNEXT FANG+インデックス」が第6位に上昇し、トップ10圏外から「楽天・プラス・NASDAQ-100インデックス・ファンド」が第10位に入った。

 

◆売れ筋トップ10を米国株ファンドが席巻

楽天証券の売れ筋ランキングのトップ10は、大半が株式インデックスファンドになった。また、アクティブファンドである「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース」も含めて7銘柄は米国株ファンドになった。米国株式は、代表的なインデックスである「S&P500」が2023年の24.23%高に続いて2024年も23.31%高と2年連続で年間20%超の大幅高になった。

2023年こそ年間上昇率で米国を上回った日本株は、2024年は「日経平均株価」で19.22%高、「TOPIX」は17.69%高と20%の大台越えはかなわず、日米欧・中国という主要な株式市場において米国「1人勝ち」が強く意識される年末だった。12月の売れ筋に米国株インデックスファンドが並んだのは、12月半ばまで高値を更新した米国株価指数の動きにけん引された結果といえる(「NASDAQ総合」の史上最高値は12月16日)。同じ時期に12月12日までドイツ「DAX」も史上最高値を更新していたのだが、この動きを評価する投資家は少なかった。

米国株インデックスファンドの「iFreeNEXT FANG+インデックス」や「楽天・プラス・NASDAQ-100インデックス・ファンド」が順位を上げていることと比べると、全世界株インデックスファンドである「楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド」は順位を第6位から第7位に落とした。1年間の基準価額の上昇率は「iFreeNEXT FANG+インデックス」の70.75%、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の40.78%に対し、全世界株の「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は32.48%であり、米国株に対して全世界株のパフォーマンスは見劣りするものだった。このパフォーマンスの差が売れ筋としての人気の違いに表れているのだろう。