◆レバレッジを使って金利・配当収入を増大

パフォーマンスランキングのトップは「ダイワ米国リート・プラス(毎月分配型)為替ヘッジあり」の2.54%だった。債券ファンドのリターンの水準は依然として低く、従来型の債券に投資しているファンドでは月次のリターンが5%を超えるような成果は期待しづらい。11月のリターンランキングはスワップ取引などを使ったレバレッジの効果で純資産額を上回るポジションをとることができるファンドが上位を占めた。

「ダイワ米国リート・プラス」は米国リートと米ドル建てのバンクローン等の投資成果に連動する債券に投資する。米国リートへは直接投資するのではなく米国リートへの投資成果を享受するスワップ取引を行うことで米国リートの配当や値上がり益を獲得するようにしている。米国バンクローンは、信用格付けの低い貸出先のローンであるため、ハイ・イールド債券に匹敵するような高い利回りが期待できる。これらを合わせて投資した結果、「ダイワ米国リート・プラス(毎月分配型)為替ヘッジあり」は11月末時点で過去1年間のトータルリターンが18.5%という高いリターンを残している。

リターンランキングで「ダイワ米国リート・プラス」に次ぐリターンは「債券パワード・インカムファンド(毎月分配型)」の1.62%だった。このファンドは、米国の国債、ジニーメイ債、投資適格社債およびハイ・イールド社債に分散投資を行い、レバレッジを活用することにより、インカムゲインの獲得をめざし、全体のレバレッジを200%~500%の間で機動的に変更して運用している。11月末時点で過去1年間のトータルリターンは11.60%になった。

執筆/ライター・記者 徳永 浩