新しい技術が続々と登場するなか、リスキング(技能の再習得、reskilling)が注目されています。

日本のリスキリング第一人者である後藤宗明氏は、40代で3回のクビ、転職活動では100社以上に落とされる経験をしました。自らの経験をもとに、後藤氏はこれからも必要とされる働き方を手にいれるためには、リスキングが大きなカギを握るといいます。

そこでリスキングにおすすめな4つの成長分野を紹介してもらいます。(全4回の4回目)

●第3回:8人に1人しかいないグリーンスキル取得者、急速にニーズの高まる環境分野でのリスキングの進め方

※本稿は、後藤宗明著『中高年リスキリング』(朝日新聞出版)の一部を抜粋・再編集したものです。

宇宙分野

そして、これから間違いなく重要になってくるのが、宇宙分野のスキルの習得です。

米国のNSA、日本のJAXAなどの国レベルの活動に加え、民間でもアマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏が立ち上げたブルーオリジン、イーロン・マスク氏が創業したスペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(通称スペースX)、ヴァージングループ会長のリチャード・ブランソン氏によるヴァージン・ギャラクティックなど、たくさんの企業が宇宙関連事業にすでに挑んでいます。

これらの有名な起業家の活動については日本のニュースなどでもお馴染みですが、実はもうすでに全世界で1万社以上の宇宙関連企業があるレベルになっているのです。

2020年にスタートアップ系メディアのTechCrunchが主催した宇宙ビジネスのイベントにオンラインで参加した際には、すでに数多くの宇宙分野のスタートアップが鎬を削っており、とても驚きました。また、2023年には宇宙分野で働くためのリスキリングに関するウェビナー(オンラインセミナー)なども開催され、米国ではすでに宇宙分野のスキル習得に向けた具体化が始まっているのです。