運用会社によりパフォーマンスに差が出る

ダイレクト・レンディングの運用会社は世界に200社以上あり、130兆円程度が運用されている。ダイレクト・レンディングには、パッシブ投資というものはなく、運用会社を通してしか投資することはできない。

そしてそれぞれの運用会社によって、パフォーマンスは大きく異なる結果になっている。特に表面利回りよりも、貸し出し先のデフォルトによる損失の度合いに差が出ている。ローンは貸し手である運用会社と借り手とのオーダーメイドの契約であり、貸し手の能力によって結果が違ってくるのだろう。

ではどのように優良な運用会社を選ぶのか? 機関投資家は、組織(投資チームが一定期間一緒に働いた経験があるか、オペレーションはしっかりしているか)、投資戦略(どのような借り手に貸すのか、ローン金額の範囲、プライベート・エクイティがついている借り手に絞るのか、大きめの会社に限定するのか等)、ローン案件創出方法(クラブディールに乗るのか、独自に発掘するのか)、審査方法(独自の信用格付けをつけるプロセス)、ローン条件決定とモニタリング方法、借り手がデフォルトした際の資金回収、レバレッジをどのようにかけるか、フィー水準、トラックレコード、などを質問状や面談により情報を得て、判断している。