入山教授が来場者同士の話し合いを呼び掛け、参加型セミナーに充実の学び

社員が自らの人生を主体的に歩むために、金融経済教育は欠かせない要素の一つだ。「知らない」ということによる機会損失を防ぐためにも、企業には積極的な情報提供や啓発活動が求められる。経済的な余裕がメンタルの健康や企業へのロイヤリティにつながるという研究結果もあり、企業へのエンゲージメントを高めるためにも金融経済教育、ひいてはFWBを高める施策が不可欠だ。

今回のイベントの特徴として、来場者を巻き込む参加型の仕掛けが随所に凝らされていたことが挙げられる。スマホを利用したクイズや質問の募集のみならず、企業トークセッションでは入山教授から、「周りの人と感想を話し合ってください」と参加者同士が交流を持つ時間も設けられた。受け身で聞くだけでなく、自らが主体的に関わることで多くの学び、気づきを「自分事」として参加者が企業に持ち帰り、実践につなげることが期待できそうだ。

企業がFWBや金融経済教育に注力することは、今後の人材獲得、育成をはじめとした成長戦略においてより重要な要素となることは間違いない。その継続的な取り組みが社員に浸透し、結果として企業価値の高まりにつながっていく。企業がFWBや金融経済教育に注力し、社員の自立を支援することは時代のスタンダードになっていくはずだ。