厚生労働省課長による講演「DC制度の見える化」に聞き入る受講者

日本DCフォーラムは企業型DCを導入する事業会社の担当者を中心に制度運営や商品動向、従業員への継続教育などについて学び合う場として2010年から実施されている。

13回目となる今年は定員の150人を上回る約180人が参加。後援は厚生労働省、企業年金連合会、株式会社東京証券取引所(株式会社日本取引所グループ)、一般社団法人 投資信託協会。

開会に先立ち、主催のNPO法人確定拠出年金教育協会・齋藤順子代表が挨拶。「資産運用を取り巻く環境が急速に整備されている昨今、運用が他人事から“自分ごと”になる意識の広がりを、新NISAだけでなく確定拠出年金にも向けてほしい。本日はネットワーキングの時間も設けており、多くの方々との情報交換を通じて自社のDC活性化につなげていただければ」と来場者に呼び掛けた。

セミナーは厚生労働省年金局企業年金・個人年金課の海老敬子課長を迎えた講演「DC制度の現状と課題」から開始。拡充されてきたこれまでのDC制度改正を振り返りつつ、資産形成を促進する環境整備として制度加入者のための「見える化」がキーになると指摘。

DCの見える化については、加入時は商品選択、加入期間中は運用実績や給付、退職時は公的年金についてなど、分かりやすい情報提供のあり方を目指すとし、他社と比較できる見える化を進めるため、具体的な情報の開示項目を検討しているとした。

図表 DCの見える化(加入時)ー運用の方法の公表例ー 

出典:運営管理機関による公表サイトを基に厚生労働省作成 (注)特定の運営管理機関を想定して記載したものではなく、各運営管理機関の公表事例を一般化してまとめたものであることに留意

現場に負担がかからずにできる方法として、毎年の事業主報告書や運営管理機関の報告書をベースに厚生労働省が集約する仕組みを検討するなど、議論の途上にあることを説明。「今がまさに加入者のための制度運営が大事なフェーズであり、事業主の役割が論点となる」と海老課長。現場の声、取り組みを参考により良い制度になるよう議論を進めたいと締めくくった。