投資詐欺などのトラブルを回避する

社会人になってお金を稼ぐようになると、格段にお金を借りやすくなります。それに伴って詐欺の標的になるケースも増えます(「お金がないから投資しない」が理由にならない)。

以下が令和5年のSNS型投資詐欺とロマンス詐欺の認知件数と被害額です。

出典:警察庁ホームページ

実は恋愛感情を利用したロマンス詐欺の多くも投資が詐取の目的となっています。マッチングアプリなどで知り合って、「将来の二人の生活のために資産形成・投資を勉強しよう・・・。」という感じです。

ただし、この統計は警察が詐欺事件として認知している件数です。SNSなどを利用すれば、小さな金額の詐欺でもコストがかかりませんし、詐欺の警察への届出の手間などを考えると、届出せずに埋もれている可能性もあり、実際にはこれよりも相当多い件数・金額になると思われます。

金融リテラシーを高めると、このような詐欺に引っかかる確率は低下すると考えます。ただ、詐欺師も手ごわいので、投資では、以下のことを徹底してください。

✓ 上場株式や投資信託など一般的な投資対象に限定する
✓ 投資は自分で行い、人任せにはしない
✓ 投資の上限額を決め、借金して投資はしない

投資にはもちろんリスクを伴いますが、若い皆さんが、低コストで「長期、積立、分散」投資を心がければ、必要な資産形成は可能です。

そして、もう一つ重要なのは、人を投資に誘わないことです。仮に皆さんが前述のような詐欺で損をするようなことがあっても、皆さんの自己責任かつ一定の金額の範囲内であれば、社会勉強とも考えられます。

しかし、仮に友人などにすすめると、詐欺の加害者になるリスクもあり、取り返しがつかないことにもなりかねません。十分に気を付けてください。

(執筆:村井幸博)

●次回の記事【長期で大きなリターンを狙うなら必須…20代で考えたい“株式や投資信託以外”の投資先】では、20代に必要な金融リテラシーを「稼ぐ」「貯める」「ふやす」の視点から考えます。

・当資料は、アセットマネジメントOne株式会社が作成したものです。

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