2024年7月のメガバンクの売れ筋トップは三菱UFJ銀行と三井住友銀行で日経平均株価に連動するインデックスファンドになるとともに、米国S&P500やNYダウ、全世界株式(オール・カントリー)など主要株価インデックスに連動するファンドのランキングが上がった。みずほ銀行は前月同様にバランス型の「ピクテ・プレミアム・アセット・アロケーション・ファンド」がトップになり、「キャピタル世界株式ファンド」と「同年2回決算(分配重視)」が第2位、第3位で続き、トップ3は変わらなかった。

 

(出所)各行の公表データから編集部作成。インデックスファンドはセルに色をつけた。みずほ銀行はインターネット投信以外の投資信託

メガバンク3行の売れ筋ランキングは、三菱UFJ銀行と三井住友銀行が「総合」ランキング、みずほ銀行は「みずほインターネット投信除く、積立契約も除く」としている。

◆7月は日米の株式インデックスファンドが人気化

7月の売れ筋ランキングでは、三菱UFJ銀行で日経平均株価に連動するインデックスファンドが3本もトップ10にランクインし、第9位に「eMAXIS NASDAQ100インデックス」、第10位に「iFreeNEXT FANG+インデックス」が入るなど、トップ10のうち7銘柄をインデックスファンドが占めた。三井住友銀行でも「三井住友・225オープン」がトップになり、「三井住友・NYダウ指数・オープン(為替ヘッジなし)」が第3位に浮上するなど、日米の株式インデックスファンドがランキング上位を占めた。

日米の株価は、日本の日経平均株価が7月3日から、TOPIXが7月4日から、それぞれに史上最高値を更新し、7月11日までにそろって史上最高値を更新する上伸をみせた。米国も6月5日に始まった史上最高値更新の動きが7月になっても継続し、7月10日までS&P500とNASDAQ総合がそろって史上最高値を更新。その後、7月15日から17日までNYダウが史上最高値を更新するという動きだった。日米株価ともに7月上旬には快調に上値を伸ばしていた。その後、月末に向けて株価は調整安になるが、その下落局面を「押し目買い」に動いた投資家が少なくなかったということだろう。

ただ、日米ともに8月に入って株価が急落する。7月31日に日銀が実施した利上げによって日本の株価が大きく崩れ、米国では雇用統計の悪化などで景気後退懸念が高まった。それぞれ8月上旬に底入れして反発に向かう動きとなっているが、日経平均株価などは高値からの下落率が一時25%を超えるほどの深い落ち込みとなった。投資家の受けた心理的なショックは大きかったと考えられ、これが今後の動きにどのような影響を与えるのか、注意深く見ていく必要がある。