では資金の流出入は、どうやったらわかるのでしょうか。純資産総額の増減で推測することもできますが、組入資産の値上がり・値下がりの影響も大きいことから正確に把握することはできません。

実は2つ方法があります。

ひとつは情報提供会社ウエルスアドバイザー社が提供しているデータを活用することです。同社サイトには「月次資金流出入」のデータが掲載されています。最長で過去5年の資金流出入状況がグラフで表示されています。

もうひとつの方法は、自分で計算することです。エクセルなどの表計算ソフトを使えば、比較的簡単にできます。

ただし自分で計算するためには、基準価額と純資産総額の時系列データが必要になります。これについてはヤフーファイナンスで取得できるものの、過去1年程度の短期データしか取れないので、目先の資金流出入状況しか把握できません。

自分で資金流出入を計算する時は、基準価額を1口あたり基準価額に計算し直し、純資産総額を1口あたり基準価額で割ります。そうすれば受益権口数が求められるので、その推移を見ます。受益権口数が減少傾向をたどっていたら、解約によって減少し、資金流出していると判断できます。

なお純資産総額の絶対額、ならびに資金の流出入は、インデックスファンドよりもアクティブファンドのほうがより重要です。

インデックスファンドは、あくまでも株価指数などに運用成績を連動させることを目標にしてポートフォリオを構築します。

そのため解約による資金流出が生じたとしても、株価指数先物取引などを活用することによって、株価指数に連動させるような運用が可能になります。純資産総額と資金の流出入は、アクティブファンドを買う時こそ、しっかりチェックするようにしてください。

●第3回【もしアクティブファンドを買うなら…「まず最低、この年数運用されているものを」をプロがいう“期間”は…】では、アクティブファンドの選び方や信託期間、分配金などについて解説します。

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