2026年度に売上高3兆円 どう達成する?
東京エレクトロンは2022年6月、2027年3月期までとする中期経営計画を発表しました。売上高を3兆円、営業利益率を35%以上に引き上げる計画です。
【中期経営計画(~2027年3月期)の財務目標】
2023年3月期 | 中期経営計画 (~2027年3月期) |
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売上高 | 2兆2090億円 | 3兆円以上 |
営業利益 | 6177億円 | ― |
営業利益率 | 30.0% | 35%以上 |
ROE | 32.3% | 30%以上 |
出所:東京エレクトロン 決算短信、新中期経営計画について(2022年6月)
目標の達成のため、東京エレクトロンは計画期間中に1兆円以上を研究開発費に投じるとしています。うち4000億円以上を設備投資に向け生産能力と研究開発力の増強を目指します。
もっとも、これまでの実績が続くなら売上高3兆円は難しい数字ではありません。2023年3月期から起算すると、3兆円は1年あたり8%の増収で達成できます。東京エレクトロンの売上高は2023年3月期までの4期で1年あたり14%増加しています。
説明会では計画を保守的ではないかと問う声もありました。東京エレクトロンは、中期経営計画はあくまで通過点に過ぎないとの認識を示し、半導体製造装置市場は引き続き成長が期待できると応じています(出所:中期経営計画説明会 質疑応答集(2022年6月))。
東京エレクトロンにとって、3兆円の売上高は現実的な目標といえそうです。当面は投資が先行することから利益率の進捗が注目を集めそうです。