退職金の税金の計算(2):税率をかけて税額を計算
退職所得に税率をかけると税額が計算できる。税率は所得税と住民税で異なる。
所得税の計算
所得税は下記の速算表を用いると計算できる。退職所得が750万円なら所得税額は108万9000円だ(退職所得750万円×税率23%-控除額63万6000円)。
【退職所得にかかる所得税の速算表(源泉徴収)】
退職所得 | 税率 | 控除額 |
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円~330万円以下 | 10% | 9万7500円 |
330万円~695万円以下 | 20% | 42万7500円 |
695万円~900万円以下 | 23% | 63万6000円 |
900万円~1800万円以下 | 33% | 153万6000円 |
1800万円~4000万円以下 | 40% | 279万6000円 |
4000万円超 | 45% | 479万6000円 |
※受給者が「退職所得の受給に関する申告書」を提出している場合
※復興特別所得税を除く
住民税の計算
住民税の税率(所得割)は、多くの自治体で10%だ。東京都も10%(都:4%+市区町村:6%)を採用している(出所:東京都主税局 個人住民税)。
住民税は退職所得に税率をかけて算出する。退職所得が750万円のとき、税率が10%なら75万円が税額だ。
これまでの計算をまとめると以下のようになる。
【退職金の税金 計算例(退職金:3000万円、勤続年数:30年)】
・退職所得控除:1500万円
・退職所得:750万円
・所得税:108万9000円
・住民税:75万円(税率10%)
・退職金に占める税金の割合(所得税+住民税):6.13%