NISAのことだけじゃない、7本柱の「資産所得倍増プラン」
さて、先ほどのご質問を受けて、まず頭に浮かんだのは、2022年11月、岸田政権が策定した「資産所得倍増プラン」。2024年からスタートした新NISAも、このプランをきっかけに、簡素でわかりやすく、使い勝手のよい制度になりましたね。でも、「資産所得倍増プラン」はNISAのことだけではありません。以下の7本柱を一体として推進する、と打ち出されたのです※1。
1.家計金融資産を貯蓄から投資にシフトさせる NISA の抜本的拡充や恒久化
2.加入可能年齢の引上げなど iDeCo 制度の改革
3.消費者に対して中立的で信頼できるアドバイスの提供を促すための仕組みの創設
4.雇用者に対する資産形成の強化
5.安定的な資産形成の重要性を浸透させていくための金融経済教育の充実
6.世界に開かれた国際金融センターの実現
7.顧客本位の業務運営の確保
※1 出所:内閣官房ホームページ(HP)「資産所得倍増プラン」
この7本柱のうちの1つ、3本目の柱に「消費者に対して中立的で信頼できるアドバイスの提供を促すための仕組みの創設」とあります。これがまさにご質問にある「会社などのしがらみなくフラットな目線で相談に乗ってくれる機関」になるのではないでしょうか。
そして、「資産所得倍増プラン」には、「令和6年中に新たに金融経済教育推進機構(仮称)を設置し、アドバイスの円滑な提供に向けた環境整備やアドバイザー養成のための事業として、中立的なアドバイザーの認定や、これらのアドバイザーが継続的に質の高いサービスを提供できるようにするための支援を行う」とあります。ご質問された方にとっては、この金融経済教育推進機構の一日も早い創設が待たれるところですね。