不穏なプロポーズ

中部地方在住の片桐蘭子さん(50代・既婚)は、24歳で結婚して37歳の頃に離婚している。離婚から2年後に同い年のIT系企業で働く男性と知り合い、交際から3カ月後にプロポーズされ、片桐さんは受け入れた。

彼は、「お袋と姉貴が大反対すると思うけど、絶対に説得するし、できなかったら絶縁してでも結婚する」と言った。片桐さんは、自分の離婚歴のせいかと思ったが、彼の姉も離婚歴があるということを聞いていたので、そこまで心配してはいなかった。

しかし、彼が母親や姉に結婚を反対されると思っていたのは、片桐さんに離婚歴があるからではなかった。

彼は30代前半の頃、交際中の女性を家族に紹介したが、当時70代の母親と彼より6歳上の姉は、「あなたのことを全然立ててない!」「あんな子ダメよ!」とダメ出ししまくったのだ。

それを横目に兄は、「お袋と姉貴のお眼鏡にかなう女性なんて存在しないよ。お前がそれでも結婚したいと思える子じゃないと結婚なんて無理だね」と言った。

5歳上の兄が結婚した時は父親が健在で、父親は「お前が好きな人と結婚すれば良い」と言ってくれたため結婚まではスムーズだった。だが結婚後は母親と姉による嫁いびりが始まったため、現在兄嫁は義実家と絶縁していると言うのだ。