金融×通信に先見の明 2桁成長を目指す計画とは

通信業界では金融領域への進出が一つの潮流となっています。ソフトバンクグループはPayPayやLINEなどを通じ個人向け金融サービスを提供し、NTTはネット証券大手のマネックスグループを子会社化しました。

その中でもKDDIは特に金融領域への進出に積極的です。2008年にじぶん銀行(現・auじぶん銀行)のサービスをリリースしたほか、2011年にはau損保のサービスを開始しました。

さらに2019年には個人向け金融サービスを総合的に提供する「スマートマネー構想」を公表し、金融に特化した中間持株会社としてauフィナンシャルホールディングスを設立しました。今やKDDIは、銀行・証券・保険といった多数の金融会社を持つ金融グループとしての側面を持っています。

【KDDIの主なグループ金融会社】

  主な業務・サービス
 auじぶん銀行  銀行業
 auカブコム証券  金融商品取引業
 auアセットマネジメント  投資運用業、投資助言・代理業
 au損害保険  損害保険業
 auフィナンシャルパートナー   保険代理業
 auフィナンシャルサービス  貸金業、クレジット業
 auペイメント  電子マネー、スマホ決済サービス 

出所:auフィナンシャルホールディングス 事業案内

ただし現時点では金融部門の貢献は大きくありません。auフィナンシャルホールディングスの業績はKDDI全体から見れば小規模です。

【auフィナンシャルホールディングスの業績(2023年3月期)】
・売上高:2148億円 
・営業利益:360億円
・(参考)連結売上高:5兆6718億円
・(参考)連結営業利益:1兆0757億円

出所:KDDI 決算詳細資料

KDDIは中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)において、金融をはじめとした非通信事業の成長を目指す事業戦略を公表しました。金融事業では2桁のCAGR(年平均成長率)を目指す計画で、5Gやその他の注力領域と合わせ2兆円規模の成長投資を実施するとしています。

文/若山卓也(わかやまFPサービス)