定期的より“心配・不安な時にリバランス”がいいのでは?

ある程度、定期的にリバランスをした方が良いということはデータに示されています。しかしながら、「リバランスは1年1度!」と決めたとしても、相場は変動するので実は不安は結構続くんです。仮にですが、リバランスを4月にして5月から相場の暴落が続いたらどうでしょうか。残り11カ月間不安が続きそうな気がしませんか?

そこでもう一つ、リバランスのタイミングを決める考え方があります。資産配分の乖離率を基準にリバランスをする方法です。

これもバンガード社の先ほどのレポートで検証しています。

 

出所:Best practices for portfolio rebalancing – Vanguard research, November 2015

上記は、1980~2014年のデータでの検証になりますが、決めた資産配分から、1%、5%、10%ずれた場合、そしてリバランスをしなかった場合になります。こちらも一定期間ごとにリバランスするのと同様に、リスクが抑えられています。しかもリターンについては、同じ水準を維持していますので、まさしくリバランスすることで、リスクを抑えながらリターンも向上(維持)できた良い結果が出ています。

この数字を見ると、1%、5%、10%と、どの乖離率でリバランスしても良い結果となっていますので、資産の配分を4資産分散や6資産分散など複数にされている方は、5%程度乖離が生じた場合にリバランスをされると良いように感じます。
それより少ない、2資産や3資産での分散の場合は、10%程度の乖離で行っても良いのかもしれません。