変更点⑤総拠出枠が設定される
先ほど、5年あるいは20年の非課税投資期限が廃止されると説明しましたが、その代わりに設定されるのが「総拠出枠」の考え方です。簡単にいえば「ひとりがマックスでここまで入金できる上限」ということになります。
年単位の管理がなくなる代わりに「総額で1800万円まで」がNISAの上限額ということになります。これは入金して買い付けをした段階の価格なので、1500万円の投資資金が値上がりして1800万円の価値を持っていても、まだ300万円は投資できます。
また、総枠の上限に達していた場合には新規投資ができなくなりますが、売却をした場合はその枠が翌年の投資可能額として復活します。
1800万円をすでに投資済みであった人が100万円分を売却した場合、翌年は100万円まで改めてNISAで投資ができるということになります。
この管理は年単位で行われます。復活するのは翌年の1月となりますので、リアルタイムで枠が復活するわけではないことに注意してください。
つまり、デイトレードなどで頻繁な売り買いをしたとしても、空いた非課税投資枠が戻ってくるのは、最大で1年後というわけです。
●第3回(【新NISA】1800万円に拡大された投資枠で、1つ知っておきたい“注意点”とは)では、現行のNISA制度との共通ポイントを中心に解説します。
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山崎俊輔 著
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