変更点③年単位の管理から口座単位の管理方法へ

今までのNISAは年単位で口座管理をしていました。これまでは、2022年の一般NISA口座の120万円は2026年末まで、2023年の120万円は2027年末まで……といったように管理をしていたわけです。

売却するか、証券口座に移管するか、翌年のNISA口座にロールオーバーするか決めさせる仕組みは複雑でした。

運用は「全体」で捉えるべきですが、「2020年に投資した分は増えているか?」「2021年に投資をした分は?」と分けて考えることは合理的ではありません。

今回の改正はこの悩みも解決します。

何年に投資をしたかは関係なく「私のNISAには○○○万円ある」ということだけを考えればいいのです(ただし後述するように、投資上限の総枠管理を行うことになりますが、これは年単位でチェックを行います)。

変更点④一般NISAとつみたてNISAの区別がなくなる

2023年までは「一般NISAとつみたてNISAは選択制です」と説明されてきました。どちらか1つを年単位で開設する(普通は同じNISAを継続しますが)仕組みでしたが、これが統合されます。

後述しますが「つみたて投資枠」と「成長投資枠」という名称で、それぞれつみたてNISAの枠、一般NISAの枠が引き継がれ、NISA口座は1つになります。

「年40万円×20年は合計800万円だからつみたてNISAでいこうか」「年120万円の枠が大きいから合計600万円でも一般NISAで行こうか」と悩ませること自体がハードルでしたが、2024年からはとにかく「NISA口座を作る」ということだけ考えればいいのです。