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来春に卒業する大学生を対象とした大規模な調査で、2024年入社希望企業のトップに輝いたのは総合商社の伊藤忠商事だった。第2位は生命保険トップの日本生命保険、そして、第3位には証券界から大和証券が選ばれた。

調査は文化放送キャリアパートナーズが2023年3月15日までに2024年3月卒業予定の約2万5000人の大学生を対象に行った。調査対象者の規模の大きさ、そして、回答者の約76%が文系という割合からも全国の大学生の平均的な企業イメージを表していると考えられる調査で、実は、トップ3は2022年3月卒業予定者から3年連続で同じ順位になっている。

学生が入社したいと希望する就職先は、業界選びが先行し、その業界のトップ企業が選ばれる傾向が強い。伊藤忠や日本生命は、まさに業界を代表する企業といえるが、証券界のトップ企業の野村證券ではない大和証券がなぜ、しかも、メガバンクを差し置いて、これほど高い評価を学生から勝ち得ているのだろうか?

就活生人気ランキング不動のトップ3

文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所が実施している「就職ブランドランキング調査」の過去ランキングは、2015年頃は、トップに三菱東京UFJ銀行(現在の三菱UFJ銀行)が入るなど、金融業界のトップは「銀行」だった。次いで、金融業界で選ばれたのは、証券業界トップの野村證券だった。その傾向が変わるのは2020年3月卒業予定者からで、金融業界のトップが日本生命保険になり、次いで、大和証券が選ばれるようになった。そして、野村證券は、SMBC日興証券にも抜かされて証券業界で第3位に後退した。その後も、日本生命と大和証券は、そろって順位を上げ、3年前からトップに伊藤忠商事を置いて不動のトップ3となっている。