勝ち抜けた人は、いつ・どんな物件を買った?

不動産投資の鉄則は安く買って高く売ることです。そして前回お話した通り不動産価格は上がったり下がったりのサイクルを刻むため、その大局をつかんでいただくのが不動産投資の秘訣です。例をあげれば、10年前にワンルームマンション投資を始めている方は勝てる可能性が高い。前回(「いま不動産購入には慎重になるべきこれだけの理由…“損する人”が知らないこと」)でもお話しましたが、直近10年、日本の不動産価格は上がり続けています。ですから、10年前に始められた方というのは今よりかなり安く購入されているわけで、最近売却して利益を確定させた方などは、大きなもうけが出ています。

では、この方たちがどんな物を買ってどういう風にもうかったのかをご説明します。まず典型的なワンルームマンションとして、台東区内、最寄り駅から5分の1Kタイプのマンションを例にあげシミュレーションをしてみましょう。

<前提条件>
物件所在 :東京都台東区内の最寄り駅徒歩5分
構造・築年:新築
賃貸面積 :25㎡
家賃   :100,000円
購入金額 :20,000,000円
借入条件 :変動金利2.0%、期間35年
初期費用 :600,000円(頭金を含む)

 

 この地域で家賃10万円の相場は、今もあまり変わっていません。当時台東区内では、約2000万円でワンルームタイプの物件が買えました。借り入れ条件は金利2%の35年ローン。この条件もあまり変化していません。フルローンで借入額2000万円、初期費用60万円で計算します。典型的な10年前のワンルーム投資です。