ファンド選びにはその理念に共感できるかも大切
また、日本株に限らないが、アクティブファンドを選ぶ際は過去の実績だけでなく、もう少しシンプルに、ファンドや運用会社の理念に共感できるがどうかということも大切にしてもらいたいと思う。この点、日本株のほうが個々のファンドの運用方針や、ファンドマネジャーの考えに共感しやすいのではないだろうか。
日本株ファンドの強みであり、よいところは運用担当者のコメントが比較的豊富に用意されている点にある。月次報告書や販売用資料のほか、最近はファンドマネジャーが出演する動画やコンテンツを活用したマーケティングも目立つようになった。
ファンドマネジャーがどのような視点で銘柄を選定しているか、今後の株式市場をどう見ているかなど、共感できる要素が多ければ多いほど長期保有のインセンティブになる。先の一覧の中なら、「One国内株オープン」がよい例だ。
アセットマネジメントOneは同ファンドを「ロングセラーシリーズ®」(10年以上の運用実績があり、パフォーマンスが相対的に良好と同社が判断したファンド)と銘打ってブランディングし、ファンドマネジャーの酒井氏が自ら動画に出演するなどして知名度を上げてきた。酒井氏の「どのタイミングで購入しても、半年以上保有していればTOPIXを上回るファンドを目指す」というメッセージは実に強力で説得力がある。