義妹に甘い義母、厄介事は全て私に…
体調を崩した甥のお迎えを頼まれることは月に数回あります。ほとんどは小児用の解熱剤を飲ませ安静にさせているだけで回復するのですが、連れ帰った甥のお世話や食事の用意をするのは私。仕事を終えて甥を引き取りに来た義妹は「香織さん、悪いわね」と言うくらいで、薬代や食事代、タクシー代を払うつもりはないようです。
義妹と私は同い年ですが、性格的には正反対。生命保険会社の保険外交員でチームリーダーを務める義妹は話し上手で押しが強く、専業主婦の私はどちらかといえば口数が少なく周囲に流されやすいタイプです。幼少期から成績優秀だった義妹は義母のお気に入りということもあり、実家の近くに住んでいるのをいいことに、何かあればすぐ義母を頼り、義母はそれを同居する長男の嫁である私に丸投げするという構図が常態化していました。
義妹の夫は海外に単身赴任中、仕事をしながら1人で子育てするのが大変であることは、子供のいない私にも理解できます。しかし、こちらの都合も聞かず、いつも突然厄介事を押し付けてくるのには閉口していました。
年末年始も義弟がコロナ禍で帰国できなくなり、義妹が甥を連れてやって来たおかげで、正月に私の実家に帰る予定を変更せざるを得ませんでした。それなのに、義妹は上げ膳据え膳で忙しく動き回る私を気遣う様子も見せません。見かねた夫が「お前も少しは手伝えよ」と言うと、今度は義母が「瑤子は毎日仕事と子育てで疲れているんだから、お正月くらいはゆっくりさせてあげなさいよ」と横やりを入れてくる始末です。