「真のアクティブ運用」を求める人におすすめ

ファンドスミス・グローバル・エクイティ・ファンドは、その「アクティブシェア」の高さから、より積極的にリターンを追求する人におすすめの投資信託です。

アクティブシェアとは、投資信託のポートフォリオがベンチマークとどれくらい異なるかを示す数値です。0%に近いほどベンチマークと同じように投資していることを表し、反対に100%に近いほどベンチマークとの重複がありません。

したがって、アクティブシェアが低い投資信託は平均的なリターンにとどまる傾向にあり、アクティブ運用に対する報酬を払う価値が疑わしくなります。このようなアクティブ型ファンドを「隠れパッシブ」と呼び、批判されることも少なくありません。その点、ファンドスミス・エクイティ・ファンドのアクティブシェアは89%と高水準です(2022年末時点)。

出所:ファンドスミス社 Fund Factsheet

アクティブシェアが高い理由は、投資対象が厳選されているためだと考えられます。ファンドスミス・エクイティ・ファンドは世界中の株式が投資対象ですが、厳格な選別が行われ、最終的には約20~30銘柄にしか投資しません。ファンドスミス・グローバル・エクイティ・ファンドでも同様の運用がなされることから、市場平均を上回るリターンには十分期待できるでしょう。

【ファンドスミス社の運用プロセス】

  プロセス  対象銘柄数  
 ステップ1   ・業種によるスクリーニング(※)
・時価総額20億ドル以下の銘柄を除外
・財務指標で定量スクリーニング
約400銘柄
ステップ2 成長持続性、参入障壁、経営陣、業界環境などで定性スクリーニング 約70銘柄
ステップ3 ・運用チームのリサーチ
・投資確信度と株価の上昇余地を検討
・ポートフォリオ・マネージャーの最終判断
約20~30銘柄

※主に銀行、保険、不動産、航空会社、公益事業などを除外

もっとも、アクティブシェアが高いからといって、必ずしも大きなリターンが得られるわけではありません。特にファンドスミス・グローバル・エクイティ・ファンドは少ない銘柄でポートフォリオが構築されており、比較的リスクが大きくなることが懸念されます(2022年末の組入銘柄数:27銘柄)。投資の際は慎重に判断してください。

【ファンドスミス・グローバル・エクイティ・ファンドの概要】

銘柄 ファンドスミス・グローバル・エクイティ・ファンド
運用会社 アセットマネジメントOne
ファンドのタイプ 内外株式型
設定日 2021年12月22日
信託期間 2031年12月10日まで
決算日 1月15日
受渡期間 8営業日
販売手数料(最大、税込み) 3.3%
信託報酬(全体、税込み)     1.8335%
信託報酬(販売会社、税込み) 0.66%
信託財産留保額 なし
主な販売会社 みずほ銀行
みずほ証券
みずほ信託銀行

 

執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。