Twitter買収騒動も株価暴落に大きく影響
マスク氏といえば、2022年に度々ニュースを騒がせたTwitter社の買収が記憶に新しいのではないだろうか。テスラの株価大暴落は、このTwitter買収騒動も要因のひとつだ。
市場では、マスク氏がTwitterの業務にかかりきりになってしまい、テスラの経営に集中できなくなることが投資家から懸念され、それがテスラの株価急落を招いたとみられている。
実際、買収完了後はTwitter社の変革を精力的に進める様子が度々報道されてきた。
2022年10月、440億ドルもの資金でTwitter買収を完了させたマスク氏は直後に大胆な経営改革に着手。手始めに買収前の取締役を全員解雇した。CEO就任から僅か1週間後の11月初頭には人件費削減を目的に、全世界のTwitter社員全体のおよそ半数にあたる約3700人を解雇している。
さらに、在宅勤務の廃止や、残った従業員に対して「今後はハードワークが求められる」としたうえで「容認できない従業員は退職を希望するとみなす」と通告するなど、労働環境の激しい変化をもたらした。
急激な変化を受け入れられず自主退職した従業員も多く、11月後半になると買収前には約7500人であった従業員数が、約2700人にまで減少している。
一連の報道を受けて、マスク氏のTwitter社の従業員に対する抑圧的な振る舞いに抵抗を示す人も多い。このことがテスラのブランドのイメージを損なっており、株価の低下を招いているという意見もある。