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ご自宅に株券をお持ちの人は少なくないのではないでしょうか。ペーパーレスが当たり前になっている株式取引ですが、実は株券の電子化からまだ14年しかたっていません。

株券の電子化に伴い、株式が「特別口座」で管理されているケースが発生しています。今日は株券電子化と、特別口座の仕組みと注意点について押さえましょう。

紙の株券が消え、上場株式は全て電子データに

株券の電子化とは、それまで紙の株券に頼っていた株主権の管理を、証券保管振替機構(※)と金融機関の口座で電子的に行うよう変更したことをいいます。2004年6月に株券の電子化を定めた「社債、株式等の振替に関する法律」が公布され、2009年1月5日に実施されました。

※証券保管振替機構(ほふり):株式などの決済や管理を担う機関。買い手と売り手の間に立ち、株券そのものを移動させず帳簿上の振替によって決済することで、処理の効率化を図っている。

電子化以前は、株券を持っていることが株主であることの証明で、株式の売買は株券を物理的に移転させることが必要でした。シンプルで分かりやすい仕組みではありますが、投資家は株券を紛失するリスクや取引相手が偽造の株券を用いるリスクなどにさらされるなど、株券に頼るシステムは不都合なことも多くありました。

株券が電子化されたことで、投資家はこのようなリスクから解放されることになります。また証券会社や株式を発行する上場企業にとっても、株券の保管や運搬といったコストが削減できました。これにより、株式取引はより円滑に行われるようになり、株式市場の発展に寄与したといえるでしょう。