アフターコロナ+円安が人気を後押し
新型コロナウィルスの流行に伴う行動制限から、百貨店を始めとする小売業のほか、空運業・陸運業といったインバウンドに関連する企業は壊滅的な打撃を受け、株価も急落しました。しかし、訪日外国人が戻ってくるなら業績の回復に期待できます。株価もそれを反映し、上昇する展開もあるでしょう。インバウンド関連日本株ファンドは、まさにそのような企業に投資するのであり、投資家からの評価も高まり資金が集まったと考えられます。
また近年は急激な円安が懸念されていますが、インバウンド関連企業にとって円安は基本的に好材料です。インバウンド関連日本株ファンドの純資産総額が増加した背景には、円安による業績の押し上げを期待した動きもあるでしょう。
【インバウンド関連日本株ファンドの組入上位10銘柄】
銘柄 | 比率 |
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三井不動産 | 3.32% |
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス | 3.25% |
マツキヨココカラ&カンパニー | 2.96% |
寿スピリッツ | 2.89% |
西武ホールディングス | 2.81% |
三越伊勢丹ホールディングス | 2.79% |
東海旅客鉄道 | 2.62% |
ソニーグループ | 2.52% |
日本航空 | 2.52% |
日本空港ビルデング | 2.46% |
※2022年10月末時点
インバウンド関連日本株ファンドがおすすめの人
インバウンド関連日本株ファンドは、リターンを追求したい人におすすめです。日本は観光強国であり、日本政府観光局によると、外国人訪問者数ランキングにおいて世界で12位、アジアで4位となりました(2019年)。インバウンド復活のインパクトは相対的に大きくなることが想定され、関連する企業の株価上昇にも期待できます。
投資初心者にも向いている側面があります。インバウンド関連日本株ファンドは、本来業績が安定しやすい小売業や食料品に関連する企業の株式などで運用されます。またポートフォリオの多くを東証プライム市場に上場する大企業が占めるため、中小型株式で運用される銘柄と比べれば値動きは小さくなりやすいでしょう。運用テーマもわかりやすく、投資経験が浅い人でも理解しやすいと考えられます。
【インバウンド関連日本株ファンドの概要】
銘柄 | インバウンド関連日本株ファンド (愛称:ビジット・ジャパン) |
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運用会社 | 三井住友トラスト・アセットマネジメント |
ファンドのタイプ | 国内株式型 |
設定日 | 2015年9月7日 |
信託期間 | 2035年8月7日 |
決算日 | 毎年8月7日 |
受渡期間 | 5営業日 |
販売手数料(最大、税込み) | 3.3% |
信託報酬(全体、税込み) | 1.705% |
信託報酬(販売会社、税込み) | 0.825% |
信託財産留保額 | なし |
主な販売会社 | 大和証券、楽天証券、三井住友信託銀行 |
執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。