膨らむ損失

鈴木さんの思惑とは裏腹に、その後もA社株式の暴落は止まりませんでした。レバレッジをかけて取引している鈴木さんの損失はどんどん膨らむばかり。「このままではカードローンの借金も返せなくなる!」と鈴木さんは焦り始めました。

追証を求められても支払えない!

そうこうしているうちにA社株式が下がり過ぎて、鈴木さんの差し入れている証拠金が足りなくなってしまいました。すると証券会社からは追証を求められました。追証とは、証拠金が不足した場合に追加で請求される証拠金です。払えないと強制的に決済されてしまいます。

鈴木さんは既にカードローンで借金しており、これ以上借金を増やせない状態でした。追証を払えなかったので、結果として強制決済されてしまうしかありませんでした。その場合でも証拠金は免除されないので、不足分の入金を求められました。

追加入金を求められた金額は200万円で、今の鈴木さんには支払う当ての全くないものでした。

結局鈴木さんは恥を忍んで親に全てを話し援助してもらい、なんとか追証を解消しました。ただ、カードローンの借金については「自分の給料から払うように」と言われて援助してもらえませんでした。

このように鈴木さんは株式の信用取引に手を出したため、親に大迷惑をかけた上、カードローンの借金が100万円ほど残ってしまったのです……。

●鈴木さんの運命は… 後半へ続く>>