信用取引とは
鈴木さんは早速、信用取引について調べ始めました。
信用取引とは簡単にいうと、証拠金を担保にすることで実際の投資額の何倍もの金額を取引できる方法です。例えば3倍にした場合、もうかった場合の利益は3倍になりますが、下がった場合の損失も3倍になります。
信用取引はリターンも大きいけれどリスクも大きな投資方法といえるでしょう。FXのレバレッジ取引と似ています。
ネットで人気の銘柄を購入
信用取引について分かったところで、鈴木さんは株式の銘柄を物色し始めました。
そこで目に留まったのがA社の株式です。A社は最近トレンドの新興企業で、ネット上でも非常に人気がありました。A社株式を購入して大もうけしている人も多数いるようでした。鈴木さんは「これだ!」と思い、全資金を投入してA社株式を信用取引で購入したのです。
すると、A社株式は思った通りに値上がりし、鈴木さんには一時的に数十万円の利益が出ました。
突然の暴落
ところがその後、A社株式は突然暴落。景気全体の悪化や株式のトレンドが変わったことが要因のようでした。そもそもA社株式は、A社の実態価値に比べて人気が先行し、上がり過ぎていたのです。鈴木さんの損益も一気にマイナスになってしまいました。
鈴木さんはショックを受けましたが、「また回復するだろう」と軽く考えていました。そして「下がった今がチャンス」などと思い、追加投資することに決めてしまったのです。しかも追加投資するための資金がなかったので、カードローンで借金をしました。