都内で働く会社員の鈴木さん(仮名、20代男性)は収入が少なく給料だけでは生活が苦しいため、「何か副業をやりたい」と常々考えていました。
ある日、何気なく見ていたYouTubeで「株式投資で信用取引さえうまくやれば誰でも億の資産を築ける」と説明しているチャンネルを発見。すぐに詳しく調べて、ネットで人気の銘柄を購入した鈴木さん。全資金を投入し、順調に数十万円の利益も出ました。
ところが、突然株価が暴落。どんどん損失が膨らみ、証券会社から「追証」200万円を求められます。手元に資金のない鈴木さんは困り果ててしまい……。
●追証とは? 親に泣きつくも借金100万円… 前半の記事はこちら>>
株式の信用取引は危険
一般的に「株式取引はFXや仮想通貨の投資よりも堅実で安心」というイメージがあります。FXや仮想通貨には手を出せなくても株式投資ならやっても大丈夫、と考えている方も多いでしょう。
しかし、信用取引は現物投資と大きく異なります。損失が出た場合の膨らみ方も大きいですし、鈴木さんのように追証を求められて支払えなくなる可能性もあります。経験の少ない方が安易に手を出すものではありません。
ネットで人気の銘柄は危険
鈴木さんが今回、株式投資で失敗した理由は銘柄選びにもあります。鈴木さんは「ネットで人気のA社の銘柄」を購入しました。しかしネットで人気の銘柄は危険が高く、おすすめではありません。
そもそもネットで人気になる頃には上がりきっているので、その後はあまり値上がりを期待できないのが問題です。しかも、値上がりと値下がりの変動幅が大きくリスクの高い銘柄が人気になるケースが多数です。今回も鈴木さんは購入した途端にA社株式が暴落してしまいました。