私立中学校の学校費用は、公立の約8倍です

中学生になると、男の子はもちろん、女の子も食べ盛りになり、子どもの成長と比例して食費も増えます。また、クラブ活動が活発になり、塾にも通い始め、小学生のころに比べると、家計の負担は大きくなります。それでも、公立中学校なら、学校にかかるお金はそれほど大きな金額ではありません。

次のページの表にある通り公立中学校の年間学校教育費は13万9,000円、それに給食費4万8,000円を足して、合計18万7,000円です。学校教育費の中には、教材費、修学旅行費、制服代、クラブ活動費、通学費などが含まれています。

一方、私立中学校にかかる学校教育費は、年間107万1,000円、公立中学校の実に約8倍の金額です。給食費は年間6万5,000円で、公立と大きく変わりませんが、給食制を取っている私立中学校は、ほんの一部で、ほとんどがお弁当持参です。この時点で、私立中学校を候補から外したくなりそうですが、購買や学食があるので、それらを利用すれば毎日のお弁当作りからは解放されます。

例えば、二松学舎大学附属柏中学校の学食では、そば・うどん240円、カレーライス270円、唐揚げ定食400円、日替わりランチ420円です。お手頃価格なので、大いに利用できそうですね。

さて、少し話がそれましたが、私立中学校の学校教育費のうち、大きな割合を占めるのが授業料です。年間で42万9,000万円、修学旅行は海外への語学研修がある学校もありますし、自宅から電車やバスで通学するなら、定期代もかかります。

 

上の表の「学校教育費一部内訳」は、公立・私立で特に差が大きい費用のみを取り上げていますが、クラブ活動費など教科外活動費については、金額差は大きくありません。この表は中学3年間の平均額ですが、学年による教科外活動費の推移には特徴があり、公立中学校は、1年生が一番多くかかり、2年生、3年生になるにつれて減っていきます。反対に私立の場合は、1~3年生どの学年でも6~7万円かかっています。これは、公立の場合は、高校受験で3年生の夏ごろにクラブ活動を引退します

が、私立の場合、中高一貫で高校受験がないので、学校にもよりますがクラブ活動の引退時期が公立より遅かったり、引退したとしても、その後、高校生のクラブ活動に参加したりと、比較的長期間クラブ活動に打ち込める環境があるためと思われます。

クラブ活動費と同じく、学校外活動費も公立と私立では大きな差がありません。公立・私立ともに塾に通う割合は高く、公立では69.3%が、私立では60.3%が塾費用を支出している調査結果になっています。