REIT第3の収益「負ののれん」とは

REITは「賃貸収入」と「物件の売却益」が主な収益源です。そして2009年度税制改正などに伴いREIT同士の合併がしやすくなったことから、第3の収益源として「負ののれん」が注目されました。

一般的な「のれん」とは、合併などで発生する会計上の費用で、被合併REITの純資産より高い価格で買収する際に発生します。大まかに、純資産100億円のREITを120億円で買収するとき、差額の20億円がのれんとなります。

対して負ののれんとは、反対に純資産より低い価格で買収する際に発生する会計上の利益のことです。純資産100億円のREITを70億円で買収できたなら、差額の30億円が負ののれんとなります。

負ののれんは、他の収益と異なり投資家に分配する必要がありません。従って負ののれんは、REITが内部留保を持つ貴重な手段となっています。

上述の通り、REITは利益のほとんどを投資家に分配するため内部留保を残しにくく、財務が安定しない要因です。しかし負ののれんを計上するREITは、その分資金繰りに余裕が生まれます。REITへ投資の際は、負ののれんに注目して銘柄を選んでみてはいかがでしょうか。

執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)

証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。