アパート経営の開始と父親の逝去
不動産会社に行くと、「おすすめの物件」を紹介してもらうことができました。不動産会社の営業マンも「不動産の購入やアパート建築は相続税対策に非常に有効」と言っていて、どのくらい相続税を減らせるのかシミュレーションも示してくれました。
それによると、少なくとも相続税額が300万円以上は変わってきそうだったので、松野さんの父親は「それならやはりアパートを購入しよう」と決意したのです。
紹介された物件の利回りも悪くなさそうだったので、松野さんも父親に勧めて無事に契約。アパートの引き渡しを受けて、父親はアパート経営を開始しました。なおこのアパート購入により、父親の現金資産はほとんどなくなりました。
しばらくは父親の状態も悪くはなかったのですが、数年後、父親は体調を崩してそのまま亡くなりました。89歳でした。
意外と高額になった相続税
松野さんたち相続人はしばらく父親の葬儀や法要、相続手続きなどにバタバタしていましたが、ようやく落ち着いて「相続税の計算をせねば」と準備を始めました。
相続人の構成
松野さん一家における相続人の構成は、父親の子ども2人です。母親はすでに他界していました。
相続財産の内容
相続財産は、実家の不動産と新たに購入したアパート、あとは預金が少しあるだけです。
相続税額
相続税額を計算すると、およそ500万円でした。