少額投資できる「投資信託」の実践で金融リテラシー向上も

それは少額投資をすることです。言い方を換えると、お財布の中身をマーケットの値動きと直結させてしまうのです。これは実際に投資をしてみると分かると思うのですが、たとえば株式を買うと、日々、その銘柄の株価が気になって仕方がなくなります。

本来、日々の株価の値動きが気になって仕方がないというのは、投資をするうえで決して好ましいことではありません。ちょっと儲かっただけで売る、ちょっと損が生じただけで売るということを繰り返すようになり、結果的に利益が得られないということになりがちだからです。

ただ、金融・経済の知識を身につけるための少額投資は、それでも良いと思います。

値動きが気になるから、「なぜ上がった(下がった)のだろうか」と考えるようになります。すると、その原因を調べるようになるでしょう。これを日々、繰り返しているうちに、徐々に金融・経済の知識が身に付いていきます。

実際に投資することで金融・経済の知識を身につけるには、投資信託を購入するのが良いでしょう。言うまでもなく少額投資が出来るからです。投資対象は「日本株」、「国内債券」、「米国株」、「米国債」、「金(GOLD)」くらいで良いでしょう。もう少し凝りたいのであれば、これらに「欧州株式」、「新興国株式」、「原油」あたりを加えても良いかもしれません。これらの資産クラスは大体、投資信託かETFで購入できます。

投資する金額は最低水準で十分です。このポートフォリオは資産形成のためのものではなく、あくまでも金融・経済の知識を得ることにあるのですから。

そして、このポートフォリオを組んだら、日々の値動きをエクセルなどで管理していきます。いきなり大きな動きをしたら、それは金融マーケットで何か大きなイベントがあったからであり、その原因として、どのような経済ニュースがあったのかを調べます。これを1年くらい続ければ、金融・経済の知識はかなり高まるはずです。